目指す先は船の墓場⁉ アイゼンバーン博士と行く「客船漂流都市」
その船たちはなぜ、ここへ流れ着くのか
海からしかたどり着けない絶海の港町。
そこは、かつて海上で栄華を誇った客船たちの墓場だった。
付近の特殊な海流によって、この町には絶えず船の残骸が流れつく。
“一度たどり着いたら二度と出れない”
そう噂さえされるこの地で、アイゼンバーンは“人類の宝”と称されるある存在を目の当たりにすることになる――
みんな大好き、アイゼンバーン博士が帰ってきた
“未知なる宝”や“不可思議な物・事象”を求めて各地を旅する暗号学者である。
社会学にも精通し、都市や交通の構造・原理にも詳しい。
今回は、この町の不可解な構造と、噂で囁かれる“人類の宝”の正体解明を目的に、自ら訪れた。
第1弾では、山間にある環状鉄道の街で、とある青年に無茶ぶりされつつ、とんでもないアレなソレを引き当て、うっかり大変なことになりかけてたあの博士が帰ってきました。
第2弾となる今回は、船の墓場と呼ばれる町に足を踏み入れるみたいです。
誰が言い出したかわかりませんが「博士歩けば世界の謎にあたる」という言葉もありますし、おそらく平穏無事には終わらないでしょう。
一体どんな物語が紡がれるのでしょうか。
ストーリーブックのボリュームからしてヤバイ
14ページにわたって、ストーリーや謎が詰め込まれています。
読み応えたっぷりの一冊は、それだけ世界観が作りこまれている証拠です。
つまり何を言ってもネタバレになりかねないのです。由々しき事態です。
舞台となる町はグローリーヤード
海を深く切り込んだ谷間の奥。わずかにある砂地を拓いて作られたかつての港町。
そこは現在、船の墓場と呼ばれている。
アイゼンバーンを乗せた定期船の船長が言うには、海底に火山でもできたのか、ある時を境に海流がかわったらしい。
以来、付近で舵を失った船は、例外なくこの港に流れ着くようになったのだとか。
おかげで街に住む人々は、流れ着く船の積荷や部品などを集めて売って生計を立てる『ジャンク屋』ばかりになってしまった。
町へと降り立ったアイゼンバーンに、船長は告げる。
「帰りの船が出るかは、運次第です。何せ海流がとめどなくこの町に流れ込んで来てましてね。沖に出るのも一苦労です。だからこの町は漁も出来ないんですよ」
グローリーヤード、またの名を”戻り船なき最果ての漂流地”
人も船も、その地にたどり着いたが最後、戻ることはできないその場所に、アイゼンバーンの求める「宝」は眠っているのだろうか。
求めるは「人類の宝」と呼ばれる未知なる秘宝
先日とある町に赴いた時に手に入れた某R氏の研究資料。
その中に出てくる「人類の宝」という言葉に惹かれ、アイゼンバーンはグローリーヤードに行く決意を固めた模様。
なるほど。だから続編なわけですね。
地図を手に入れ、船の墓場で宝探し
まぁ右も左も船の残骸なわけで、なんと表現すればいいのかわからないわけですが……。
とりあえず、このトランクケース、めっちゃかっこいいですよね。
グッズとして欲しい。割と本気で。
あ、物語を進めていくと、墓場と化す前の町の様子もわかりますよ!
(そんなついでのように……)
船の墓場と言えばやっぱりコレ
町でも港でも海でもなく、船!
そう、船です!
例えジャンク屋に破壊されつくされてても、例え錆びて原型をとどめていなかろうとも、船の墓場というからには船がらみの何かが必要なわけで。
ご安心ください。そこはぬかりなく、設計図を手に入れて、ほにゃららします!
難易度は高め
アイゼンバーン博士シリーズなだけあって、一筋縄ではいきません。
作りこまれた世界観とストーリーにワクワクしながらも、解けない謎に頭を抱えてください。
人類の宝とは何なのか。
博士は、それを手に入れられるのか。
そして世界はどうなってしまうのか。
ぜひ、ご自身の手でお確かめください。