おしゃれな施設で優雅に読書を楽しむ宝探し「古書店まんせい堂奇譚」

かつて、著名な文豪たちが所属していた文学サロン。
そのメンバーだけが読むことのできる秘密の小説があるという。

マーチエキュート神田万世橋にやってきたあなたは、一軒の本屋を見つけました。
看板に書かれた店名は、古書店まんせい堂。
それは、文学好きの者たちの間で噂が囁かれている、不可思議な古書店の名前です。

噂によるとその古書店は、日本中のあらゆる文学が集う、夢のような場所なのだとか。
しかも、ごく稀にマーチエキュート神田万世橋に現れるので、誰もがたどり着ける場所ではないのだそう。

選ばれた者、あるいは、幸運な者のみが立ち入れる古書店。
文学が好きなあなたは、高鳴る胸を押さえながら、店内に足を踏み入れます。

今回ご紹介するのは「古書店まんせい堂奇譚」という宝探し。
マーチエキュート神田万世橋にて行われている、周遊型――現地に足を運んで、リアルで宝を探すものです。

と。いうことで。

行ってまいりました! マーチエキュート!


残念ながらあまり天気は良くありませんが……雰囲気は最高。
秋葉原駅から徒歩数分の場所にあるとは思えないほど、情緒あふれる建物です。
なんでも、明治45年に完成した赤レンガ造りの万世橋高架橋を整備、よみがえらせたのだとか。
ふむふむ。このレンガはイギリス積みですな。などと、どうでもいい事を考えつつ施設内を軽くお散歩。

神田川沿いにあるテラス席でキットを広げます


雨上がりで人の少ない場所に陣取りました。
そして、文字がぎっしりと詰まったストーリーをじっくりと読み進めていきます。

かつてこの場所が、万世橋駅とよばれていた頃「十日会」という文学サロンが存在していました。
あの芥川龍之介や、菊池寛など、名だたる文豪たちも所属していたと言われています。
その「十日会」のメンバーだけが読むことを許された「誰かの十日物語」という幻の小説があり、今となっては「まんせい堂」でしか手に入らないのだそうです。
ずっとその小説が気になっていたあなたは、店主に小説について尋ねました。
まんせい堂の店主は、その小説が確かに存在することを認めました。けれど、詳しい場所までは知らないと言います。
代わりに渡されたのが、バラバラになった本。
なんでも、この本が隠された「誰かの十日物語」にたどり着くヒントなのだそうです。

本が好きな方なら、この世界観だけでごはん3杯は食べられるでしょう。
かくいう私も、芥川龍之介という5文字だけでごはんのおかわりが出来ます。

さて、良い感じにやる気が出てきたところで、バラバラになった本の修復に移りましょう。
まずは、順番を整え、表紙を付けて、留め具で止めます。

文字が抜け落ちたところも丁寧に


外身が終われば、後は中身の修復。
文章を読みながら、抜け落ちた文字部分を付属のシールで埋めていきます。

修復の終わった小説を読み、謎を解いていきます


ページ数は8ページ。ちょっとした短編小説ですね。
じっくりと読んで、ヒントを探しにマーチ内を探索して、と謎を解いていきます。

新たな小説を手に入れた!


謎を解いていくと、新たな小説が手に入ります。
表紙から判断して、おそらく3冊。
もちろん、バラバラの状態ですから、こちらも修復していきます。

どうやら、謎を解けば解くほど小説が増える仕様のようです。
1冊、また1冊と、本が増えていく様子は、本好きにはたまりません。

このまま「誰かの十日物語」も発見したいですね。

難易度はそれなり。ボリュームは満点

少しばかり閃きが必要ですが、素直に順を追って解いていけば問題なくクリアできる難易度です。
けれど、既に小説が4作も出てきたあたりで察していただきたいのがそのボリューム。

え、これで1,000円って大丈夫? 元とれてる? と心配になるほどに凝ったつくりとなっています。
お時間に余裕がある時にじっくりと楽しんでいただきたい宝探しです。

まんせい堂奇譚は、2018年に始まった宝探しイベントで、2022年になった現在もまだ愛され続けているロングセラー作品です。
口コミを見ていただければわかると思うのですが、評価は高く、中には複数回通う方も。
……確かに。5年後もまだ存在していたら私も良い感じに内容を忘れたころを狙ってもう一度行くでしょう。

「誰かの十日物語」その正体は?


これについては、ぜひとも現地で体験していただきたい。
もう、ほんとうに、驚きの内容でした。作った人、すごすぎます。
この感動を分かち合いたいので、行って。誰か。行ってきて。と後日、周囲におすすめしまくったのは内緒です。

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読み物が多い宝探しですので、本が好きな人はもちろん、カフェでまったりしながら読書するなど、字面からしてオシャレな休日を過ごしたい方にもおすすめです。

あなたも幻の小説を、探してみませんか?

まんせい堂にいって「誰かの十日物語」を手に入れる

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