星と12の夜伽噺「メガと泉の宮殿」ってどんな話?
星が好き。星座が好き。神話が好き。
そんな方にピッタリのお家で宝探しシリーズが、登場しました。
「星と12の夜伽噺」
決して交わることのない彼ら彼女らは、何を思い、何を願い、何を求めて旅をするのでしょうか。
シリーズ第一回目は「メガと泉の宮殿」みずがめ座をテーマにしたお話です。
主人公は端正で美しい顔立ちの『メガ』という少年。
とある川の畔に暮らす彼の日課は、水瓶いっぱいに水を汲む事。
もちろん、彼にとっては「その日」もいつもと同じように始まり、終わるはずでした。
メガは山から流れてくる小川を辿り、森の奥にある泉を目指します。
けれど、泉のそばには、見たことのない綺麗な宮殿がありました。
「こんな立派な建物が、いつの間に建てられたんだろう?」
怪訝な面持ちのメガの目の前で宮殿の扉がひとりでに開きます。
そうしてメガは吸い寄せられるように、宮殿の中へと足を踏み入れるのでした。
めっちゃ不穏な始まりです。
古今東西、神話というものはどうしてこう、人さらいのようなスタートが多いのでしょう?
思えば、ギリシャ神話に伝わるみずがめ座のお話も人さらいでした。
あれは確か、どこかの偉い神様が、どこかの国の王子を「え? めっちゃ美少年じゃん? お酌させよ」というノリで大鷲に変身してさらって来る物語です。
突然現れた大鷲にさらわれる美少年。なんて不憫なのでしょう。と思った記憶があります。
私だったらその場でショック死する自信があります。
閑話休題。
宮殿の中は別世界でした。
薄暗い宮殿。不思議な形のランプがぶら下がっている天井。
何に使うのか分からない道具が置かれた棚や床。
そして、現れる長い髪の女性。
「まあ、なんて可愛らしい子なのかしら! あなた、名前は?」
微笑む彼女に見惚れてしまったメガは、我に返り慌てて名前を告げます。
「ぼ、僕はメガといいます」
「私の名はアーク、この宮殿の主よ。私、あなたのことが知りたいわ。教えてくれるかしら?」
「僕のことですか……?」
「ええ、なんでもいいわ。好きな食べ物とか、趣味とか……」
……控えめに言っても、怪しいです。
本音を言うとメガにはもう逃げてほしい。
でも逃げるとお話が進まないので、心の中で美少年の無事を祈りつつそっと応援しておきました。
そして少年は『導きの書』を手に入れる。
アーク曰く。
この森のどこかに宝が眠っていて、導きの書はそのありかを示しているらしい。
昔ここに住んでいた人が残していったもので、けれど、見つけた人はまだいない。
もしもそれを見つけられたなら、ご褒美をあげる。
とのこと。
メガは、導きの書を片手に、宝を探しに旅立ちます。
ここまでが、キットに入っている紙から読み取れるプロローグです。
ここから先は、導きの書と専用のWEBページをにらめっこしながらの宝探しとなります。
ちょっとびっくりするくらいに純粋で前向きなメガとの冒険を、お楽しみください!
アークのご褒美って人間が貰って良いものなのかなぁ……という不安はひとまず置いておいて。
キットは、クリアファイルとアクリルキーホルダー付き。
黒を基調とした、シルエットデザインのオシャレなグッズです!
12個揃えると何かがあるらしいのですが、自分の星座だけでも欲しいですし、ちょっとした贈り物や誕生日プレゼントなんかにもピッタリですね。
謎の難易度も、そこまで難しくなく、ヒントなしで解けました。
キットの内容は一見少ないですが、その分WEBサイトの内容が濃く、一時間以上は余裕で遊べます。
入っているものが少ないという事はつまり、クリアファイルがきれいな状態でお手元に届くという事なので、セットで集めたい方には嬉しいポイント♪
メガは無事宝物を見つける事ができるのか。
そして、アークのご褒美とは何なのか。
ギリシャ神話のみずがめ座のお話は、不死のお酒を給仕する美少年と、彼を誘拐する最高神のお話でした。
けれど、バビロニアやエジプトに伝わるみずがめ座のお話は、洪水と結び付けられていたりもします。
有名なノアの箱舟をはじめ、大洪水の伝説は世界各地に存在しております。
そこからみずがめ座に結び付けた地域が存在しても不思議ではないのかもしれません。
さて、物語の最後。
宝物を発見するであろうメガは、これからどのような道を選ぶのでしょうか?